ドルウォン相場1,030ウォン割れ、ウォン高いつまで続く?

Q:為替相場が再び難題として浮かび上がっています。果たしてドルウォン相場は今後どのような展開になるとお考えですか。

A:そうですね、為替相場の変動要因は様々なのでそれを予測するのは無茶というものです。特に韓国には相当な為替市場がないため需給の予測も簡単ではありません。ひとまず市場のディーラーのポジションは域外からのウォン買い優勢であることが確認されていますが、どうやら専門家の見方では、韓国の経済的な体力状況を鑑みると、これ以上のウォン高は無理があると見ているようです。専門家がドル買いポジションを建てているのはレートの上昇(ドル高ウォン安)が有力との見方もありますが、もし市場が反対方向へと動き出した場合はストップロスを巻き込んだ売りを誘い、レートの下落ペースがさらに速まる可能性も全く排除はできません。実は私は、後者の可能性のほうが高い、つまりウォン高が進むと見ているのですが、それには理由があります。歴史的に見て、4月は外国人の配当送金によりウォン安圧力の強まる月です。伝統的に外国人は配当と投資を別物として運用しているので、受け取った配当は再投資せずに本国への送金を選ぶのが普通です。このような流れにより、一般的に4月のレートは上昇します。にもかかわらずドル安ウォン高が進んだということは、ただならぬウォン買い勢、もしくはドル売り勢が潜んでいるという判断をせざるを得ません。もちろん1,030ウォンを割り込むようになれば、政府の口先介入もありえますし実際の為替介入も可能な水準なので、多少の上下動はあるでしょう。しかし中期的に見れば、相場は1ドル=1,000ウォンを目指して動くものと考えられます。

Q:相場が1,000ウォンを目指して動くとのことですが、そのような動きが果たして株式市場にどのような関連や影響を与えるのでしょうか。

A:特別な影響はありません。以前お話ししたこともありますが、現在米韓間で競争状態にあるものが何かあるでしょうか。特段重複するものはないんです。また、ウォンが独歩高を見せるならいざ知らず、現在台湾ドルやブラジルレアルなども通貨高になっています。では何が懸念されるのでしょうか。ただ一つ、重要なのが何かと言えば、円ウォン相場です。円ウォンのレートは現在安定していて、先ほど確認した時は100=1,008ウォン前後でしたが、その程度であれば大きな問題はないと思われます。(以下略
<韓国経済TVより>
http://www.wowtv.co.kr/newscenter/news/view.asp?bcode=T30001000&artid=A201404300600&arttype=V


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【追記1
20145月現在の円ウォン相場(100=1,000ウォン前後)は一見すると円安ウォン高のように見えるが、韓国当局の為替市場への闇介入により人為的に操作された過度のウォン安がここに来てようやく是正されたに過ぎず、長期チャートから見て真に円安ウォン高と呼べるのは100=800ウォン台以下になってからである。

【追記2
20147月現在、またもや韓国当局によるウォン売りドル買い→ドル売り円買いの為替介入が実施された模様である。米国やIMFからの度重なる批判にもかかわらず為替操作を繰り返す姿勢には辟易するが、日本が民主党政権下で1日に8兆円もの円売りドル買い介入をしてもその効果はわずか数日だった事実からも、今後もウォン高に向かう中長期的なトレンドに変わりはないだろう。

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