仏岩山(プラムサン/509.7m/ソウル市・京畿道)

仏岩山はソウル市芦原区京畿道南楊州市別内面(ピョルレミョン)にまたがる岩山である。芦原区と南楊州市の境界を成しており、徳陵峠(トンヌンコゲ)を間に置いて水落山と隣接している。

仏岩山は砂岩質の岩山であるため鬱蒼とした樹林はないが、稜線は奇岩でつながり、春のクロフネツツジは花園を思い起こさせる。北漢山同様、ロッククライミングの練習に適したコースがあり、休日になるとクライミング装備を身につけた健脚の若者が引きも切らず訪れる。山頂に立つと、北漢山や道峰山の峰々が眼前に広がる。

観光の見所として泰康陵(テガンヌン)があるが、これは李氏朝鮮11代国王中宗3人目の王妃、文定王后尹氏の陵「泰陵」と、第13代国王明宗及び仁順王后沈氏の陵「康陵」とを合わせた名称である。文人石像と武人石像を比べると二つの陵は酷似しているが、康陵は欄干石を打ち抜いて双陵にしてあるところが泰陵と異なる。

朝鮮王朝時代には楊州牧(ヤンジュモッ、朝鮮王朝時代の地方行政区域の一つ)に属していた山で、元々は「筆岩山(ピラムサン)」と呼ばれ、墨洞や硯村とともに筆・墨・硯で地気を抑えるという風水地名であった。仏岩山という名は、大岩でできた峰がまるでソンナッ(僧侶が普段衲衣とともに身につけるかぶり物)をかぶった仏のように見えるところから名付けられた。また、別名を「天宝山(チョンボサン)」ともいう。

ソウル市芦原区は仏岩山都市自然公園の中渓地区(中渓洞山42-3番地一帯)に64,761㎡規模の「自然史生態広場」を造成すると明らかにした。また200911月には、仏岩山と漢字まで同名のタレント、崔仏岩さんを仏岩山の名誉主人として委嘱した。

芦原区からも見える花崗岩の主峰の南には、標高420mの第2峰がある。仏岩山は支流の漢川(ハンチョン)沿いに形成された漢川平野の東に位置し、平野を間に置いて西は北漢山と向かい合い、北は水落山と隣接している。

主峰と第2峰の間には仏岩寺(プラムサ)がある。山の南麓には仏岩山滝(プラムサンポッポ)、石泉庵(ソクチョナム)、鶴到庵(ハクトアム)、康陵、泰陵などが、西麓には浄岩寺(チョンアムサ)、薬昭庵(ヤクソアム)などがあり、山頂には仏岩山城址が残っている。

2011924日に撮影した動画>

<登山地図>
(動画の登り=赤 下り=青
それ以外の日に投稿者が歩いた登山道=緑

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