仏谷山(プルゴクサン/470.7m/京畿道)

仏谷山は、別名を仏国山(プルグクサン)ともいい、京畿道楊州市の白石面と州内面の境界を成す山である。この山は、漢北正脈[1]上の国師峰(ククサボン 547m)と漢江峰(ハンガンボン 530m)の間に位置し、家の系譜に例えて言うならば、遠く坡州市積城面へと家系線を伸ばした紺岳山(カマクサン)の兄貴分となる。

山の規模は決して大きくないが、調和の美しい岩稜が登山客の人気を得ている。仏谷山南側の維楊里(ユヤンニ)は、その昔、楊州邑(ヤンジュウッ)の所在地であった。そのため、昔の郡役所の所在地にしかなかった郷校(ヒャンギョ)の一つ、「楊州郷校」(京畿道文化財資料002号)が存在し、現在山裾に復元されている。また、有名な楊州別山台遊戯[2]の地元も維楊里である。最新施設を備えた楊州別山台遊戯公演場が、楊州郷校のすぐそばに建てられている。

仏谷山への登山は、楊州市役所から頂上まで縦走する南東稜コースをはじめ、楊州別山台遊戯公演場から南東稜へ登るコースなどがある。維楊里の白華庵(ペクヮアム)コースは、このほど白華庵付近に精巧に作られた立派な磨崖仏を見て回れる楽しみが増えた。山麓西側のテギョアパートから上り下りできるイムコッチョン峰は、澄み渡った花崗岩の風景が美しい。山の北側にある山北洞のセムネ谷集落を経由するコースには、趣きのある食堂が並んでおり下山後に楽しい食事が味わえる。

楊州市役所方面の仏谷山からイムコッチョン峰へ、もしくは逆にイムコッチョン峰から仏谷山へと縦走する際に稜線上から望む紺岳山~磨叉山(マチャサン 588m)~逍遙山(ソヨサン 587m)の眺望は素晴らしい。議政府市越しに屏風を立てたように連なる水落山~道峰山~北漢山の眺めを最も鮮やかに望めるのが仏谷山である。
<月刊「山」 全国名山地図帳解説より>

[1]漢北正脈(ハンブッチョンメッ) 太白山脈から漢江へと至る山脈。
[2]楊州別山台遊戯(ヤンジュピョルサンデノリ) 韓国の仮面劇である「タルチュム」の一つ。

2011年11月12日に撮影した動画>

<登山地図>
(動画の登り=赤 下り=青

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