高台山(コデサン/832m/京畿道)

漢北正脈[1]のチャンバウイ山から南西方向に伸びた支脈は、金鶴山(クマクサン 947.4m)から二手に分かれる。その一つ、西方へと分かれた尾根筋は宝蓋山(ポゲサン 752m)から再び二手に分かれ、その北西方向に高台山がある。標高の低い宝蓋山を間に置いて、西の高台山と東の金鶴山が向かい合う形となっている。

1980年代から鉄の三角地帯[2]における安保観光[3]が活性化され、それに伴い高台山や金鶴山周辺の登山も認められることとなった。当然ながら入山できる登山道は依然として制限されている。

高台山への登山は、公共交通の便が良い新炭里駅を起点とする周回コースを利用するのがほとんどである。新炭里駅から高台山へ登る道は大きく分けて3コースがあり、それぞれ第1、第2、第3登山道と呼ばれている。

1登山道は、総合駐車場券売所から大谷(クンゴル)~大光峰(テグァンボン)~三角峰(サムガッポン)を経由して山頂へ向かうルートである。総合駐車場券売所の右側(南方向)にある林道に沿って5分ほど登ると、林道が右に折れる分岐がある。ここから左の道に入ると、刀岩(カルバウイ)方面(第2登山道)となる。分岐からそのまま右の林道に沿ってさらに5分ほど進むと、大谷登山口の案内板が現れる。その後、大谷~西稜~大光峰を経由して山頂に登る。山行距離約6㎞、所要時間約3時間。

2登山道は、始めは第1登山道と同じく分岐まで行き、そこから左の刀岩方面へと進む。刀岩尾根を登り、第1登山道と出合う大光峰と三角峰を経由し山頂へと至る。刀岩の岩稜はスリル感があり、馬の背岩(マルトゥンバウイ)や支石墓岩(コインドルバウイ)などの奇岩も多く、最も人気がある。山行距離約4.5㎞、所要時間約3時間。

3登山道は、総合駐車場券売所の左(東側)にある橋を渡り、軍部隊跡方面へ向かう広い道を進む。橋を渡ってから78分ほど行くと空き地(仮設トイレ有り)があり、そこから右の丘の上に上がると三叉路分岐が現れる。この分岐を左に入ると第3登山道となる。その後、岩清水~豹滝(ピョボムポッポ)~北西稜を登り、山頂へ至る。山行距離約5㎞、所要時間約3時間。
<月刊「山」 全国名山地図帳解説より>

[1]漢北正脈(ハンブッチョンメッ) 太白山脈から漢江へと至る山脈。
[2]鉄の三角地帯(チョレサムガッチデ) 鉄原金化平康を結ぶ地域。朝鮮戦争時、特に双方が休戦交渉に向けて有利な状況を確保しようとした戦争末期において、寸土を争う激戦地となった。
[3]安保観光 朝鮮戦争の戦跡をめぐり国防意識を高めるために行われている。

2012228日に撮影した動画>

<登山地図>
(動画の登り=赤 下り=青

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